開催趣旨
人口減少や、社会インフラの老朽化といった社会問題の顕在化を受けて、今後はより安全で、安心・快適な高速交通サービスを、安定的かつ効果的、効率的に提供して行く必要があります。また、IoTやビッグデータ、AI(人工知能)等のデジタル技術の進展など社会環境も劇的に変化しているところです。
このような背景を踏まえて、私どもイノベーション交流会は、高速道路が抱える課題を捉え、これまで培ってきた技術の蓄積と併せて、将来の課題を解決するべく、従来の枠組みを超えた新しい高速道路保全管理やお客さまへのサービスの改革をオープンイノベーションで推進しています。
このたび、イノベーション交流会は、DX(デジタルトランスフォーメーション)により、高速道路保全事業運営を変革する新たな業務手法を創出する一環として、NEXCO中日本グループやイノベーション交流会会員が保有するデータ等を活用したソリューションやアイデアのコンテストを開催します。
募集内容
1.募集部門(作品形態により区分)
❶【ソリューション部門】
募集テーマに合致し、技術(画像解析、遠隔モニタリング、ロボティクス技術等)またはアプリケーション(Webサービス、Android系スマートフォン・タブレットアプリ、iOS系スマートフォン・タブレットアプリ)を用いたソリューションを募集するもの。
※アプリケーションを応募作品とする場合には、本コンテストの提供データを1種類以上用いることを条件にアプリケーションを作成し応募してください。なお、その他のデータとして、他団体等のオープンデータや応募者の独自データ等の一般公開されていないデータを組み合わせることも可能です。
※本アイデアコンテストは、市場にある既存製品をそのまま適用した作品ではなく、募集テーマに合わせて、新規性や独自性を加えた作品の応募を想定しています。本内容を踏まえて、作品制作を実施してください。
❷【アイデア部門】
募集テーマに合致し、技術化やアプリケーション化される前の構想段階のアイデアを募集するもの。
※アプリケーションの使用を想定したアイデアを応募作品とする場合には、本コンテストの提供データを1種類以上用いることを条件にアイデアを作成し応募してください。なお、その他のデータとして、他団体等のオープンデータや応募者の独自データ等の一般公開されていないデータを組み合わせることも可能です。
※本アイデアコンテストは、市場にある既存製品をそのまま適用した作品ではなく、募集テーマに合わせて、新規性や独自性を加えた作品の応募を想定しています。本内容を踏まえて、作品制作を実施してください。
2.募集テーマ
❶特定テーマ
A【道路の変状・異常検知】
高速道路の構造物の変状、施設機器の異常、植栽の異常(倒木リスク、建築限界)、違反車両(車両制限令違反、冬用タイヤ・チェーン装着の有無)を、画像解析技術等を活用し、自動で検知するものを募集します。
〈提案アイデアの例〉
【点検業務】:構造物の変状自動抽出、施設設備の異常検知、植栽異常の検知
【雪氷作業】:路面状況から凍結防止剤散布量を自動判断、冬用タイヤ・チェーン検知
【交通管理、レーン運用管理】:法令違反車両の検知、レーン異常事象の検知
B【現場状況の遠隔モニタリング】
高速道路上のCCTVカメラ等の固定カメラでは十分に把握できない詳細な現場状況を、簡易に導入できるウェアラブルカメラ等の活用により把握し、遠隔でモニタリングすることで、下記をはじめとした作業の省力化・効率化に寄与するものを募集します。
〈提案アイデアの例〉
【点検業務】:点検作業状況の確認(変状・異常個所の見落とし確認等)
【清掃・植栽業務】:清掃・植栽状況の確認(清掃・植栽必要個所の抜け漏れ確認等)
【事故・事象対応】:被害状況の詳細な把握(事象概要、影響エリア、道路損傷内容等)
【復旧対策】:現場の状況と復旧事例等から復旧対策を立案
【交通規制作業】:規制材の状況を把握し、異常を遠隔で確認
【品質・安全管理】:施工状況の確認(遠隔臨場等)
C【現場作業(点検、維持、規制)の省力化、安全性向上】
現在人力で実施している各種現場業務について、機械化等をはかることにより、下記をはじめとした各種人力作業の省力化・安全性向上に寄与するものを募集します。
〈提案アイデアの例〉
【点検業務】:構造物に近接しての打音検査
【清掃・植栽業務】:草刈り、樹木剪定
【雪氷業務】:凍結防止剤の積込み、ホッパ車両タンクの接続
【交通規制業務】:規制材積込、運搬、設置
D【お客様の行動変容に繋がる交通情報提供の高度化】
現在、各種交通情報を情報板、SNS等アプリ、休憩施設のデジタルサイネージにて提供しているところだが、NEXCO中日本からお客様に対する一方的な発信となっており、双方向のコミュニケーションが取れていないことから、お客様が必要とする情報に必ずしもリーチができている状況とはいえない。お客様との双方向のコミュニケーションを実現することで、お客様が必要とする情報を提供し、行動変容に繋がるものを募集します。
❷自由テーマ
高速道路に関わる様々なデータを活用して、高速道路事業運営の高度化や高速道路の利用促進につながるものを募集します。
高速道路の モビリティマネジメント | ・全線常時監視による現場状況把握の効率化 ・移動体監視による路面状況等把握の効率化 |
---|---|
高速道路の インフラマネジメント | ・構造物等の状況把握(データ取得)の高度化 |
現場オペレーションの高度化 | ・落下物の自動回収 |
3.提供物
❶イノベーション交流会の保有データ
・路線データ(路線概要、交通量等)
・渋滞データ(過去に発生した渋滞等)
・工事規制データ(過去に実施した規制(数日分))
・休憩施設データ(休憩施設概要、利用者数、トイレ利用者数等)
・構造物データ(トンネル、橋梁、切土等)
※提供するデータの利用に際しては、「高速道路DXアイデアコンテスト提供データ利用規約」を遵守するものとします。
※提供するデータは、募集期間内に追加又は削除する場合があります。
※用意したデータの内容については、その正確性、網羅性、特定の目的への適合性等について一切の保証をしないとともに、応募者が対象情報を利用したことにより損害が生じても本コンテストの主催者及び共催者は一切責任を負わないものとします。
❷その他テーマに関する関連資料
※募集テーマに関係した資料を募集期間内に適宜追加する場合があります。
4.表彰賞金
❶ソリューション部門
最優秀賞(1作品) | 100万円+イノベーション交流会会員費免除(初年度分) |
---|---|
優秀賞(数作品) | 20万円+イノベーション交流会会員費免除(初年度分) |
❷アイデア部門
最優秀賞(1作品) | 20万円+イノベーション交流会会員費免除(初年度分) |
---|---|
優秀賞(数作品) | 5万円+イノベーション交流会会員費免除(初年度分) |
※賞金は当該法人名義の指定口座へのお振込とさせていただきます。
※審査の結果、入賞該当作品がなし、となる場合があります。
応募される場合は以下のように部門・テーマを選んでください
特定テーマA | 特定テーマB | 特定テーマC |
特定テーマD | 自由テーマ |
特定テーマA | 特定テーマB | 特定テーマC |
特定テーマD | 自由テーマ |
[選択例➊]
ソリューション部門
=計1作品の提出
[選択例❷]
ソリューション部門
=計3作品の提出
アイデア部門
=計3作品の提出
※上記のように複数のご応募も可能です。
[不適切な例]
アイデア部門
=計1作品の提出
1作品で複数にまたがるテーマの応募はできません。
応募方法
主な応募条件
応募条件
応募資格・応募条件については、「高速道路DXアイデアコンテスト応募規約」に定める内容について同意のうえ、本募集要項に従い応募してください。
応募に関する注意事項等
1.入賞アイデア等の取扱い
ソリューション部門の受賞作品については、高速道路オペレーションの実運用に向けた部会活動を、イノベーション交流会にて行うことを前提としています。アイデア部門の受賞作品については、イノベーション交流会での部会の設立は任意となります。
また、ソリューション・アイデア部門いずれにおいても、イノベーション交流会にて部会設立し、実用化へ向けた実証活動を開始する場合には、特に有望なソリューション・アイデアである場合は、実証活動費用をNEXCO中日本からサポートします。
※イノベーション交流会の概要については、こちらから
2.応募されたアイデア等及び文書等(以下「応募作品」という。)の取扱い
応募された応募作品及び応募した法人名は、NEXCO中日本及びイノベーション交流会の会員団体に共有されます。
3.応募者の個人情報の取扱い
応募時に収集した氏名や連絡先等の個人情報は、関係法令および主務大臣等が策定する指針・ガイドラインを遵守し、本コンテストの運営に必要な範囲で利用するものとします。
4.応募及び入賞の取消
以下の場合、応募及び入賞を取り消す場合があります。
・応募にあたり虚偽の申告を行った場合、応募及び入賞を取り消します。
・募集要項、応募規約及び法令及び公序良俗に反した場合、応募を取り消します。
・その他主催者が取消を妥当と判断した場合、応募及び入賞を取り消します。
応募・選考の流れ(色付きフローは交流会・事務局で実施)
本サイト下部の「参加申し込み」ボタンより応募フォームへお進みください。
応募条件に同意の上、応募フォームからの申込をもって参加を受け付けます。
専用サイトへアクセスできるURLとパスワードをメールにてお送りします。
技術提供
お送りしたURLより必要データをダウンロードして作品制作を開始してください。
作品概要資料、作品紹介資料を令和6年5月24日(金)までに提出頂きます。
通過者発表
応募作品を事前審査、令和6年6月上旬頃通過者を発表します。
事前審査通過者による、プレゼンテーションによる審査を実施します。
審査は令和6年6月11日(火)の開催となります。
※プレゼンテーション審査会の日程が変更となる場合は、応募者へ案内させていただきます。
作品プレゼンをうけて最終審査を実施した後、結果をメールまたはウェブサイトにて発表します。
Q&A
本コンテストについて、よくあるお問い合せをQ&A形式でご紹介しております。
その他のお問い合わせについてはページ下部の「お問い合わせはコチラ」よりメールでのお問い合せをお願いいたします。
※Internet Explorerでは正しく表示されない場合がありますので、Google Chromeなど別のブラウザをご利用ください。
A1
付随する具体的な要件はございません。しかし、技術またはアプリケーションは、実現可能なことが前提となるため、実現性について十分考慮してください。
A2
特に制限は設けていません。
A3
令和6年5月24日(金)23:59:59です。
A4
ご提案いただける内容が異なるのであれば可能です。
A5
可能です。問合せフォームよりキャンセルの旨をお送りください。
またその際は作品応募時の
・企業名
・担当者名
・メールアドレス
・投稿したファイル名
のご入力をお願いします。
作品提出前でコンテストへの参加登録のみの場合はキャンセル連絡は不要となります。
A6
コンテストにかかる参加費は徴収いたしません。ただし、参加者が作品制作にかかる費用やプレゼン審査に進んだ場合の会場までの交通費は、参加者の自費負担となります。
A7
公平性を保つためアイデアの内容に関する相談は不可となりますが、コンテスト全般や募集テーマに関するご相談は可能となります。ご相談頂いた内容は、コンテストHPのQ&Aやお知らせにて他の参加者へ共有させて頂きます。
A8
可能です。その場合、代表組織を決定のうえ、ご応募ください。
A9
「提案の適正性」「高速道路事業の高度化や課題解決への貢献」「提案の独創性」の3つを軸に評価致します。
詳細については、参加申し込み後に応募者専用HPにて審査要項をご確認ください。
A10
今回は日本国内の法人または大学が代表団体として参加する場合のみ対象とさせていただきます。ただし、複数企業による合作でその中に海外企業が参加されるのは問題ありません。
A11
今回は日本語が対象となります。
A12
複数企業による合作であっても、各賞は作品単位の授与となります。ただし、イノベーション交流会会費免除については、作品応募に関わった企業・団体の内、事務局にて応募作品の製作や技術面での関与が確認できた全ての企業・団体を対象とします。
A13
可能です。その旨提出時に記載願います。ただし、過去に応募したコンテストの規約で該当作品について他組織のコンテストへの提出が不可となっている場合はその規約に従って頂く必要があります。あらかじめご確認のうえご応募ください。
A14
可能です。
A15
2022年度に本コンテストに応募し受賞していない作品については、再提出可能です。ただし、作品の内容を見直すことや、新たな機能を追加させるなどのリバイスが施された作品をご提出ください。提出済みのものと同様の作品または受賞作品は、再評価しかねますのでご注意ください。
A16
規約に従い、本コンテストの告知、宣伝、記録及び広報等の目的に限定して、プレゼン資料の一部やアプリケーションのデモ版の利用を許諾して頂く事になります。
なお、具体の公開範囲につきましては、必要となった段階で別途ご相談させて頂きます。
A17
入賞作品ではなくとも、交流会の活動内で実証を希望される場合は、規約の対象となります。
A18
交流会の活動外で、応募者と会員が個別に活動される場合は、規約の対象外となります。
A19
特定のデバイスを設置してそれをアプリで確認するという方法も想定しておりますので、ご提案は可能となります。
ただし使い勝手(汎用性)も評価対象となりますので、場合によっては評価に影響する可能性がある事にご留意ください。審査要項については、応募後にご案内させて頂く応募者専用サイトからご確認いただけます。
A20
作品提出については、Microsoft Power Pointにて100MBでスライドは10枚までとなります。
ソリューション部門の場合は上記に加えてプレゼンの中でデモンストレーションを行って頂く事になります。
そのため、審査時点で開発物をすべて提出頂く必要はありません。
事前審査の段階ではデモ動画をパワポに埋め込む形で問題ありませんが、プレゼン審査に選抜された場合は、デモ動画ではなく、実機での操作が必要となりますのでご注意ください。